菓子を売るおばちゃん

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飫肥に行ってみた。お城の広い駐車場に、車は2、3台。城下町に出てみても、観光客は見えない。途中2組カップルとすれ違った。そんな閑古鳥のなく状態。日南を代表する観光地も、さすがにコロナの影響は大。
例の広い駐車場に戻ってきたら、テントの中におばちゃんが1人。お菓子を売っているのだ。竹井菓子店。地元の菓子店で創業50年以上の老舗だとか。小村寿太郎の名を冠した菓子を筆頭に、うまそうな菓子が並んでいた。「どれにしようか?」迷う。金柑が入った贅沢なやつ。日向夏入りもいい。
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種類は多いが、どれも生地がフワフワ。ハズレはなさそうだ。おばちゃんの話では、コロナ前には、クルーズ船から下船してきたお客さんが、観光バス100台ぐらいで押し寄せてきていたらしい。4000人位の人間が小さな城下町を観光するのだ。「みんな買ってくれるわけではないが、とにかく人数が多いのでよく売れた」と。それが、コロナ自粛で、パタリと誰も来なくなったのだから、まさに天国から地獄なのであろう。
「おばちゃん頑張って!」「インスタに写真のせとく!」と言い残して、飫肥の町を後にした。
地獄も長くは続かない。またいつかやってくる「天国」を信じて、「頑張れおばちゃん」
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